佐藤一章(1905-1960)は現在の矢掛町に生まれました。24年に矢掛中学校を卒業したのち上京し、東京美術学校西洋画科に入学します。在学中の27年には、第8回帝国美術院美術展覧会で作品が初入選するなど、評価を得ました。29年に卒業後、32年には美術団体東光会の会員になり、中心的な会員として活動します。
45年に疎開のため帰岡し、55年まで岡山県で制作活動を続けました。50年から岡山大学教育学部の教授になります。53年には同学部に特設美術科が新設され、佐藤はこの特設美術科の主任教授を務めました。
画業当初は女性像や裸婦に取り組みます。のちに職人である《陶工》(1933)と《指物師》(1945)、また《漁夫》(1938)や《麦秋の頃》(1948)に描かれた農民のように、同時期の働く日本人を取り上げました。そして《御堂の雪》(1948)や《大歩危》(1953)などでは、柔和な色調で、また勢いのある筆遣いで、日本の農村と自然の風景を描き続けます。
上記6点を含めて、館蔵の油彩画全28点のほか、新たな寄託品である素描と日記帳を取り上げる展覧会です。そして母方の叔父である三宅円平(1894-1941)の作品と、2人が師事した満谷国四郎(1874-1936)の作品をあわせて紹介します。
●開催概要
会期 | 2022年7月16日(土曜日)から8月28日(日曜日)まで |
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開館 時間 | 9時から17時 ・8月15日(月曜日)は特別開館 ・7月30日(土曜日)・8月27日(土曜日)は19時まで夜間開館 ・いずれも入館は閉館30分前まで |
休館日 | 月曜日(祝日の場合は翌日) |
観覧料 | 一般:350円、65歳以上:170円*、大学生:250円*、高校生以下:無料* *学生証やシルバーカード等、年齢が確認できる証明書をご提示ください ※キャンパスメンバ―ズ制度加盟校の学生は無料 ※障害者手帳をご持参の方とその介護者1名は無料 ◎同時開催の岡山の美術「倉敷・大原家伝来 浦上玉堂コレクション 受贈記念特別展示」とは共通料金 ◎特別展「かこさとしの世界展」(7月23日より開催)の観覧券でもご観覧いただけます |
主催 | 岡山県立美術館 |
●関連事業
学芸員によるギャラリートーク
日時:2022年7月24日(日曜日)
14時から14時30分
会場:2階展示室 ※要観覧券
講師:廣瀬就久(主任学芸員)
※新型コロナウイルス感染拡大の状況によって、会期と内容が変更する場合もあります。
■「佐藤一章」チラシ公開中(PDF)
お客様へのお願い
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●37.5度以上の発熱や咳などの風邪の症状、息苦しさや強いだるさなどがある方は入館をご遠慮ください
●マスクの着用や咳エチケットを遵守してください
●入館前に手指消毒等をしてください
●観覧券売り場では、一定の間隔を空けてお並びください
●展示室内では、他のお客様との距離を空けてお静かにご観覧ください(状況によっては、入場制限等をする場合もあります)
※新型コロナウイルス感染拡大の影響で会期や内容が変更になることがあります