岡山の美術展 年間スケジュール 2022年度

◆岡山の美術展(特別展示・特集)年間スケジュール◆

当館では「岡山県ゆかり」をキーワードに、すぐれた作品を数多くコレクションしています。
これらを紹介する「岡山の美術展(収蔵品展示)」では、古書画・日本画は毎月、洋画・工芸は3ヵ月ごとに展示を入れ替えています。
あわせて、特定のテーマ・ジャンルに焦点をあてた特別企画も多数行っていますので、より深く美術を味わっていただけます。ぜひ何度も足をお運びください。


◎岡山の美術展観覧料

一般350円(280円)/大学生250円(200円)/小中高生 無料/65歳以上170円(140円)
※( )は20名以上の団体料金
※障害者手帳をお持ちの方、県内の学校に在学する外国人留学生等は無料

◎収蔵品展示についてはこちら

※都合により展覧会の会期および内容などが変更になる場合があります。

I氏賞受賞作家展
李侖京・築山弘毅

Okayama Prefectural Mr.I Development of Rising Artist Award Exhibition
2022年4月22日(金曜日)から5月29日(日曜日)
I氏賞
岡山県新進美術家育成「I氏賞」の第11・12回大賞受賞作家を紹介する展覧会。伝統的な染織技術に基づくテキスタイル表現をスケールの大きな空間へと展開させ、生命力を感じさせる造形に取り組む李侖京、株式相場の変動など現代社会の事象を主題に日本画や漆芸の手法を取り入れた独自の絵画表現を追求する築山弘毅、気鋭の作家二人の共演にご注目ください。

左:李侖京《いつか咲いた花を》2022
右:築山弘毅《you made life good again》2019

漆芸家 山口松太 追悼展・もっと伝統工芸 備中漆展 2022
YAMAGUCHI Matsuta Tribute Exhibition & JAPAN TRADITIONAL Kogei FEATURE EXHIBITION: Bicchu Urushi 2022
2022年4月22日(金曜日)から5月29日(日曜日)
山口松太
山口松太は岡山県倉敷市に生まれ、香川県漆芸研究所で基礎を学んだ後、難波仁斎に師事しました。琉球漆器の伝統技法である堆錦と出会い、備中漆を用いることで独自の「油枩堆錦」を完成させ、1995年岡山県指定重要無形文化財保持者に認定、衰退していた備中漆の復興にも尽力しました。本展は2020年に逝去した山口の代表作を一堂に集めて多彩な漆芸世界を回顧するとともに、新見市で採取された復興漆を用いて日本工芸会中国支部の漆芸・木工芸会員が制作した新作を展示します。

山口松太《乾漆堆錦箱「古陵想」》1999 国(文化庁保管)

「日本に向けられたヨーロッパ人の眼 ジャパントゥディ4」から20年
撮影された岡山の人と風景-県内作家の近作とともに

Photographing the People and Scenery of Okayama
Stay Productions in the Exhibition “European Eyes on Japan 4” (2002) with Recent Works by Photographers in Okayama Prefecture
2022年6月3日(金曜日)から7月10日(日曜日)
岡山の人と風景
EU・ジャパンフェスト日本委員会(東京都)は、写真プロジェクト「日本に向けられたヨーロッパ人の眼/ジャパン トゥディ」を実施しています。ヨーロッパの写真家を招聘して、「現代の人間と暮らし」というテーマで、撮影を依頼します。2001年には岡山県が撮影地になりました。オランダ人写真家のハンス・ファン・デル・メールと、ベルギー人写真家のアン・ダームスが来岡して、その成果は翌02年に当館の展覧会で紹介されました。展覧会から20年を記念して、この滞在制作のほか、勝央町出身の柴田れいこ、そしてI氏賞受賞作家である、杉浦慶侘、下道基行と小林正秀による、岡山県の人物や風景を撮影した近作を、比較のために展示します。

展覧会「日本に向けられたヨーロッパ人の眼 ジャパントゥデイ4」2002 図録表紙

倉敷・大原家伝来 浦上玉堂コレクション 受贈記念特別展示
Urakami Gyokudo Works from the Ohara Family Collection, Kurashiki: A Special Exhibition Commemorating Their Donation to the Okayama Prefectural Museum of Art
2022年7月16日(土曜日)から8月28日(日曜日)
大原家玉堂
このたび岡山県は、倉敷の素封家・大原家に伝来する浦上玉堂(1745-1820)の書画44点と関連資料のご寄贈を受けました。玉堂は岡山に生まれた文人画(南画)を代表する人物で、江戸時代から続く大原家とも縁があります。代々継承された貴重なコレクションを、ご厚志に応え当館が保存・活用に努めます。寄贈品は玉堂の代表作から初公開作品まで制作年や画趣も多岐にわたり、本展はそのお披露目です。

浦上玉堂《山雨染衣図》 19世紀前半 岡山県立美術館(大原コレクション)

佐藤一章
SATO Isshō
2022年7月16日(土曜日)から8月28日(日曜日)
佐藤一章
佐藤一章(1905-1960)は現在の矢掛町に生まれ、東京美術学校西洋画科に進学します。在学中に帝展で初入選するなど早くから評価されました。45年に疎開のため帰岡し、55年まで岡山県で製作を続けます。50年には岡山大学教育学部の教授となり、53年には同学部に特設美術科が新設されると主任教授を務め、後進の指導に尽力しました。当館が所蔵する油彩を開館以来はじめて広く紹介するほか、素描や日記帳などの寄託品、そして母方の叔父である三宅円平、また2人が師事した満谷国四郎の作品を取り上げます。

佐藤一章《向島》1951 岡山県立美術館蔵

竹内清展
Exhibition of Kiyoshi TAKEUCHI
2022年10月4日(火曜日)から11月6日(日曜日)
竹内清
岡山市出身の竹内清(1911-2008)は、洋画家として活躍しながら、デザインの仕事も数多く手がけ、県内の大学で長年教鞭をとって後進の育成にも尽力しました。本展では、キリスト教美術に影響を受けた寒色を基調とする晩年の静謐な油彩画を中心に、多数のデッサン類、小説の挿絵やデザインなどを展観し、戦後岡山の美術界を牽引し、県下のデザイナーの草分けであった竹内の多彩な仕事を紹介します。

竹内清《ロマネスクの寺》1978 岡山県立美術館蔵

I氏賞受賞作家展
江村忠彦・志村佳苗・大島愛・柳楽晃太郎

Okayama Prefectural Mr.I Development of Rising Artist Award Exhibition
2022年11月12日(土曜日)から12月25日(日曜日)
I氏賞
岡山県新進美術家育成「I氏賞」の奨励賞作家4人による展覧会。第11回受賞者の江村忠彦(彫刻)、志村佳苗(絵画)、第12回受賞者の大島愛(絵画)、柳楽晃太郎(工芸)の作品と受賞後の展開を紹介する。

左から:江村忠彦《ようけ》2022、志村佳苗《キログラムではない重さ》(部分)2022、大島愛《ドローイングのための8つのプロジェクション》(部分)2017-2021、柳楽晃太郎《PRIDE#5》(部分)2014

もっと伝統工芸
Contemporary Metalwork 変貌する金属

Contemporary Metalwork:The Metamorphosis of Metals
2022年11月12日(土曜日)から12月25日(日曜日)
国内外で活躍する金工作家の近作を紹介します。各作家が金属という素材に向き合い、紡ぎ出した多様な表現をお楽しみください。